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【40歳】介護士の仕事ってマジどうなの?フォークリフト乗りから転職したいんだが

63歳の元漁師、准看護師の道へ…地域の役に立ちたい

遠洋マグロ船に約40年間乗り続けてきた宮城県気仙沼市唐桑町の鈴木 英一 さん(63)が7日、気仙沼市医師会付属准看護学校に最高齢の新入生として入学した。
人生の大半を洋上で過ごしてきた鈴木さんは、船員を辞めた2010年から「地域の役に立ちたい」と介護施設に勤務。さらに「スキルアップをして高齢社会を支えたい」と准看護師を目指すことにした。

真新しい白のスニーカーにスーツ姿の鈴木さんは、緊張した面持ちで20歳前後が中心の同級生34人(女性27人、男性7人)と共に入学式に臨んだ。
同校の開校(1953年)以来、最高齢の新入生となった。

眉間に刻まれたしわに、ごつごつした指。漁業が盛んな唐桑町に生まれた鈴木さんは中学を卒業すると400トン級の大型船に乗り、世界中でマグロを追った。
地元で暮らすのは、年に1か月という生活が続いた。

船を降りたのは2010年8月。「残りの人生は地域に尽くしたい」と、その3か月後にホームヘルパー2級(現・介護職員初任者研修)を取得。地元の介護施設で働き始めた。

東日本大震災が起きたのは、仕事に慣れた頃だった。高台にあった施設は無事だったが、沿岸部は壊滅。被災した施設からお年寄りが20人ほど運ばれてきた。
電気や水道が止まる中、鈴木さんらは不眠不休で対応した。「介護の仕事のやりがいを感じた」と振り返る。

施設では、演歌を歌ったり獅子踊りを披露したりして、高齢者の心をつかんだ。「えいいっつぁんが当直の日は本当に安心」と、利用者からの信頼も厚い。

鈴木さんは「もっと現場で役立ちたい」と准看護学校への入学を決意。願書を出しに行った窓口では「お子さんの受験ですか」と尋ねられたが、施設で働きながら、数学や国語を学び直し、昨年12月、学生服姿の高校生に交じって受験し、合格した。2年間学び、資格を取得した後は、元の介護施設に戻るつもりだ。

厚生労働省が昨年6月に公表した推計によると、2025年度に必要な介護職員数に対し、確保できる人数の割合を示す充足率は、宮城県が69%と全国最低。
鈴木さんは新たな船出に、「卒業したら『老々介護』になっけど、若い者に負けず体が続く限り頑張りたいね」と笑顔を見せた。


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